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第4章 在宅医療を選択する理由は何ですか?

認知症患者が在宅診療を考慮する場合は、①家族の付き添いが困難、②患者さんが病院の待ち時間を我慢できず、家族が大変、③通院困難(歩行等の問題)などが挙げられます。医療機関は基本的には、本人通院が原則で、特に診療所では長期処方はされず、月1~2回の受診が必要となります。 

在宅診療は疾病や傷病のため通院が困難な方に対し、医師があらかじめ診療の計画を立て、患者さんの同意を得て定期的に(たとえば1週間に1回あるいは2週間に1回など)患者さんの自宅などに赴いて行なう診療が「訪問診療」で、薬だけの処方であれば、本当は在宅の必要はないと考えます。このような場合はオンライン診療がベストです.

ケアマネージャーに「何かあったときに在宅診療は安心だ」と言われて、在宅診療を選択する家族がいますが、何かあったときに、医師が来院するのではなく、「救急車を呼んで」と言われてしまうのでは、在宅診療の意味はないと思います。在宅診療は24時間対応できることが特徴で、そのために高額の診療報酬を得ているのです。この点を理解していただきたいと思います。個人的には、在宅での看取りなどに利用すべきと考えており、処方を希望するだけであれば、往診ないしオンライン診療がよいのではと考えます。

 
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